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第615回 東京落語会 紙屑屋

林家正雀師匠

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カチッとした硬い感じの語り口が持ち味の正雀師匠、怪談噺や芝居噺がお得意です。

遊びが過ぎて勘当になった若旦那が世話になっている居候先の主人に働くよう勧められて紙屑を選る仕事を世話してもらう。
選り分ける屑の種類は、漉き変えて落とし紙などに再利用できる「白紙」、黒い紙は「からす」、たばこの空き箱などをいう「せんこう紙」(線香ではない)、みかんの皮は七味などに入れる「珍皮」、かもじなどにつかう「毛」。
これを調子よく歌いながら分けていくと効率がいい。「白紙は白紙、からすはからす、せんこう紙はせんこう紙、珍皮は珍皮、毛は毛」と。
ところが若旦那、ごみの山から手紙とか義太夫の本とか都都逸の本とか出てくるものに直ぐ気を取られ、脱線してしまうので一向に仕事がはかどらない。

演者の得意な分野でいろいろ噺を広げられるので芸達者な方は芸の見せどころが多い演目です。

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テーマ : 落語
ジャンル : お笑い

第615回 東京落語会 仲入り前 鼠穴

三遊亭円楽師匠

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六代目円楽師匠、生では襲名後初めての拝見です。

田舎で茶屋酒を覚えて身代をつぶした竹次郎、兄を頼って江戸に出てくる。兄は先に江戸に出て商売で成功していた。とりあえず商売の元手を兄に貸してもらおうという魂胆。
兄は機嫌よく迎えてくれ、元手として紙に包んだ金を渡してくれたが、帰り道で中身を覗いてみるとたった三文。腹を立て、地面に叩きつけようかと思ったが、いや、地べたを掘っても三文は出てこない、と思い返し、その三文を元手にして懸命に商売に励む。
まず俵の両端を閉じるサンダラというものを買い、藁をほぐしてサシというものを作り、売り歩いた。(サシとは穴あき銭の穴に通して小銭を勘定しやすいようにまとめるもので、落語「孝行唐」なんかに出てくる青ざし五貫文のサシだ。青ざしは褒美用に使うのでふさなどの装飾が付いているらしいが、商家では藁や麻などのサシを使った)
その他豆腐、納豆、お稲荷さん、そば、うどんなどあらゆる物を行商し、身を粉にして働いた。
やがて奥さんも貰いヨシという女の子もできた。店も裏通りの小さい店から表通りに移り、深川蛤町に立派な店を構えるようになった。
ある風の強い日、番頭に三文の包みと二両の包みを用意させ、くれぐれも火事に注意するように、火事が起きたら蔵のねずみ穴を塞ぎ、目塗りもしっかりとするように言い含めて兄の店に向かった。
兄は機嫌よく迎えてくれ、三文を渡した時は怒って怒鳴り込んでくるかと思った、と語る。利息として二両渡すと、たったの三文でも十数年という時が経つと、二両という利息を生む、たいしたもんだと喜ぶ。
兄弟は酒を飲みながら懐かしく昔語りに興じるが、夜も遅くなり、兄は泊まっていけという。竹次郎は火事が心配だから帰るというが、兄は弟の店が火事で焼けたら、自分には跡継ぎもいないことだし、身代そっくり譲ってもいいから泊まっていけと。
竹次郎、泊まることにし、兄弟は布団をならべて昔語りを続けた。やがて眠りに着いたが、深夜半鐘が鳴る。火事の見当は深川蛤町辺りだというので、兄は弟を起こし、弟は急ぎ帰っていった。
自分の店に戻ると辺りは火の海、幸い店のものは全員逃げて無事だったが、番頭に蔵の目塗りをしたか聞くと、したと言う。ねずみ穴は塞いだかと尋ねると、忘れてしまったと。
やがて蔵に火が入り、三戸前の蔵全てが焼け落ちてしまった。
江戸の商人は火事の翌日から焼け跡に仮小屋で商売を始めるのが常だったそうだが、何しろ蔵ごと焼けてしまったので売るものが無い。竹次郎は娘のヨシをつれて兄に春の仕込みの元手を借りに出かける。
兄、大変だったな、と迎えるが、元手を貸して欲しいと切り出すと、貸せないとにべも無い。こないだ身代そっくりやってもいいといったではないか、と詰め寄るとそれは酒が言わせたのだ、と言う。
竹次郎、すっかり意気消沈しているとヨシが自分を吉原に売って商売を始めてくれ、という。竹次郎、直ぐに身請けするからと、ヨシを売った金を懐に歩いていると、掏りに金をすられてしまう。
もうだめだと、首を吊ろうとすると、兄が何をうなされているんだと、竹次郎を起こした。夢だったのだ。
ここで落ちなのだが、円楽師匠、普通とは違う珍しい落ちを語った。

普通は 夢は土蔵(五臓)の疲れだ、と落とすのですが、円楽師匠独自の工夫でしょうか、なにかねずみに関係した落ちだったと思います。残念ながら失念しました。あっ、珍しい落ちだな、と思ったまではよかったのですが、次の演目に気が移ってしまってよく反芻しなかったのでしょう、翌日にはすっかり忘れてしまいました。まだ自分では若いつもりですが記憶力の減退を痛感した次第です。

円楽師匠、まだ楽太郎時代に知人に誘われて独演会を拝見しました。その知人は落語ファンではないのですが楽太郎師匠とも懇意でゴルフの楽太郎コンペにもよく参加するほどで、そんな関係から独演会終了後の打ち上げに私も参加させていただきました。楽太郎師匠の直ぐ傍の席で直接お話できた貴重な体験が思い出されます。
笑点は見ないのであまり圓楽党の方々については詳しくなかったのですがめぐり合わせで(当時の楽太郎師匠もCMで拝見する程度でした)。

※六代目は圓の字でなく円の円楽で通すそうなので文中でも六代目に関しては円楽と表記しました

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第615回 東京落語会 仲入り後 鉄拐

立川志らく師匠

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「ぽっぽっぽっ はとぽっぽ」の出囃子で登場。志らく師匠は久しぶりですが高座に上がられての第一印象は白髪が随分増えたかな、でした。
喬太郎師匠がお年の割に結構白髪頭ですが、喬太郎師匠ほど白くないにしてもその後を追っているのではないかと思われました。

演目の鉄拐といえば談志師匠ですが、私は三十年以上聞く機会のなかった噺です。こんな珍しい噺を聴けるのも立川流の志らく師匠ならでは、ということでしょうか。
志らく師匠、結構噺のなかに談志師匠の物まねを入れますが、今回もその場面では場内大爆笑でした。
落語には珍しく中国大陸を舞台にしたスケールの大きい噺です。

上海の大きな商家の上海屋、八月の二十九、三十、三十一の三日間は創業記念祭。毎年最終日には奇抜な見世物を出すので有名だ。
今年もその日が近づき、番頭の金兵衛は最終日を飾るにふさわしい出し物を探しに中国大陸奥地まで踏み込んで行く。
やがて余りにも人里はなれた奥地で道もわからなくなり彷徨う内に腹だけ妙に突き出た汚い老人に出会う。
道を尋ねるために老人に近づいて話しをすると、ここは桃源郷で仙人が修行をする場所だという。
仙人は何を食べて生きているのか聞くと、霞と椎の実を食べているらしい。なにか面白いことができるかと問うと、自分の腹をさすって口から自分の分身を出すことができるという。
この老人、名を鉄拐と言い、自分の口から自分の分身を出す術は一身分体の術と言うそうだ。
金兵衛、これは最終日の出し物にふさわしいと、鉄拐に自分と一緒に上海まで来て欲しいと交渉する。交渉の甲斐あって鉄拐は上海に行くことになったが、長い旅は必要ないと言う。仙術を使ってあっという間に上海屋の前に移動してしまった。
金兵衛、主の唐右衛門に凄い仙人を見つけ連れてきたことを報告すると、主も喜び、失礼の無いようおもてなしするように言うが、浮世離れをした鉄拐はそのようなことを嫌い、物置で椎の実かどんぐりがあればいいと言う。
上海屋の創業祭最終日の出し物で鉄拐の一身分体の術は大喝采を浴び、このことは上海中の評判となる。
こうなると周りがほっとかない。あちこちから文化講演だのディナーショーだの引っ張りだこで、金兵衛も上海屋を辞め鉄拐のマネージャーを始める。
あまりに売れっ子になると、他の仙人を発掘しようという動きが出始める。よく八仙人と言うから鉄拐の他にも7人は仙人がいるはずだと探し当てたのが張果老という仙人。この仙人は瓢箪から白い馬を出す仙術を使う。
さて、鉄拐先生、すっかり張果老に人気を奪われ、一時は引退状態となるが、ある時張果老の隙を狙って、張果老の瓢箪の中身を自分の腹に吸い込んでしまった。そして金兵衛にもう一度ショービジネスの世界に戻る算段をたのみ、腹から馬を出す仙術で売り出すこととする。
復帰公演の当日、腹から馬を出そうとするが、口から馬の蹄が出るだけで、客から散々ののしられる。
腹から馬が出てこないなら、と今度は客を呑み込んで腹の中で馬を見せる。これが評判となり、再び鉄拐は上海の人気者となった。
こうして毎日のように客を腹に呑み込む仙術をしていると、ある日、腹の中で暴れる酔っ払いがいる。苦しいので吐き出して見ると、馬がいなくなったために人気を失った張果老だった。

談志版では腹の中で暴れる酔っ払いは李白と陶淵明だったという落ち。

10代の終わり位でしたが、私は風呂の時間をただ入浴だけに費やすのが惜しくて風呂場でラジカセをかけて聞いていました。エアチェックした落語カセットなどもよく聴いたものです。
その頃よく聴いたうちの一つが若き日の談志師匠の鉄拐。結構好きでした。
後になって、談志師匠のあまりの客侮辱に談志好きは封印したまま今日に至ります。といっても立川流のお弟子さんまで避ける気はなく、面白い人は素直に好きと公言しています。

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第615回 東京落語会 トリ らくだ

三笑亭可楽師匠

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緞帳を下ろして高座に座った状態で幕を上げたので足がお悪いのか?と思いましたが、噺のなかで身を伸ばして両膝立ちする演出もあり、足ではないのかな?

らくだは古い時代から見世物などで日本に紹介されていた。砂漠のない日本ではらくだが何に役立つ動物か理解されず、そのため体が大きくてのそっとした人物のあだ名にも良く使われていた。
ある長屋に住んでいたあだ名をらくだ、本名を馬と言う男、世間に迷惑を掛けて暮らしていたが、ある日ふぐの毒に当たって死んでしまった。翌日その兄貴分という男がらくだと訪ねてきて死骸を発見する。
あいにくこの兄貴分、懐がさびしく、早桶を買う金も無い。ちょうどそこに通りかかった屑屋の長さん、兄貴分に呼び止められ、らくだが死んだことを知らされる。
屑屋、生きてる時はらくだに随分ひどい目にあったが、死んでみれば罪も報いもない仏さんだ、と僅かだが持ち合わせの中から香典を出した。
兄貴分、こいつは使えそうだと、屑屋の籠と秤を取り上げ、長屋の月番に香典を集めて持ってくるようにと使いに出した。月番はらくだに香典なんて冗談じゃない、というが、屑屋、らくだの兄貴分というのはらくだの上を行く面倒な奴だから、と説得する。
使いを終えた屑屋、仕事に戻ろうとすると、兄貴分、今度は大家の所に行けと言う。酒三升に辛口の煮しめと飯二升を持ってくるよう頼んで来いと。いやだと言ったら「死骸のやり場に困っています、死骸をこっちに運んでカンカンノウを躍らせる」と脅してやれ、と。
大家、らくだは引っ越してきて以来一度も店賃を入れたことが無い、冗談じゃない、と断る。カンカンノウの話をすると、面白い、この年まで死人のカンカンノウは見たことがないから躍らせてみろ。屑屋、このことを兄貴分に伝えると、兄貴分はらくだの死骸を屑屋に背負わせ、大家の家へ。「カンカンノー、キューレンス・・・」と屑屋に歌わせてらくだの死骸を操りカンカンノウを躍らせた。
大家、すっかり腰を抜かし、後から届けるから、と。
屑屋、もう仕事に戻らないと釜のふたが開かない、と言うが、兄貴分、もう一軒行って来い、表の八百屋に行って早桶の代わりに菜漬の樽を借りて来い、いやだと言ったらカンカンノウだ・・・
八百屋、最初は冗談じゃないと言っていたが、カンカンノウを大家のところで本当にやったと聞くと、裏にあるから持って行ってくれ。屑屋もすこし面白くなってきたようで、菜漬の樽、縄、天秤棒など一通りもらい帰ってきた。
ちょうど大家から酒三升、煮しめが届いていて、飯二升も後から炊いて持ってくると。
屑屋、こんどこそ仕事に戻ろうとすると、兄貴分、大家から届いた酒をお清めだから飲んで行けと勧める。それならほんのちょっとだけ、と湯飲みに注いでもらうと、ちょっとどころかなみなみと注がれた。しょうがないな、と文句を言いながらも屑屋も好きらしく飲み干してしまう。さあ、仕事に戻ろうとすると、もう一杯飲んで行け、飲むとさらに駆けつけ三杯と言うから三杯目も飲んでいけ。
屑屋もだんだん酔ってくると、兄貴分もたじろぐような大トラぶり。今度は自分のほうから兄貴分に注げと言い始め、そのうち徳利を奪って自分で注ぎ始める。
夜になって仏を焼き場に持っていくことになるが、屑屋の知り合いに焼き場で働いているものがいるのでそこへ持っていく。仏を菜漬の樽にいれて天秤棒で差し担いにして行くが、途中で足を滑らせて転んでしまう。ようやく焼き場に着き、鑑札は無いけど焼いてくれ、なんて頼んでいると、樽の中に仏がいない。
さっき転んだときに落としたかと戻ってみると、ちょうどそのあたりで道端に穴を掘って寝ている酔っ払いの願人坊主を見つけ、間違えて樽に詰めて運んでしまう。
焼き場について目が覚めた願人坊主、「ここはどこだ?」「火屋だ」「冷でもいいからもう一杯」

三笑亭可楽といえば日本最初の落語家とされる初代からの由緒ある名跡です。こうした大名跡はたいてい昭和の名人に名を連ねていて、どうしても昭和の代の師匠連と当代の師匠連とでは昭和の師匠連の印象が強すぎるのですが、私の場合、結構当代(九代目)可楽師匠は可楽師匠として長く接し普通に受け入れている方だと思います。逆に言えば先代(八代目)可楽師匠は動く映像を一度も拝見したことがないので印象が薄かったのかも知れません。学生時代に図書館でレコード音源を借りて聴いたことはあります。舌足らずで派手さはありませんが味のある師匠でした。芝浜が有名ですね。
らくだも先代の得意ネタの一つだったと思いますが、東京落語会のパンフレットによると当代はらくだは今回が初演だとか。ちょっと意外に思うとともに、このお年で新ネタに挑戦とはたいしたものだと思いました。

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